インデックス医です。
たまには、お金の話ではなく、臨床に役立つような情報も発信してみようと思います。といっても、このブログを読んでくださっている方には、良い論文の検索法などの真面目な話より、業務を効率化するような方法の方が需要があるような気がしています(私がそうなので)。
本日は、私が日常業務で使用しているスマートフォンアプリの中でも業務効率をあげてくれるアプリをまとめて紹介していきます。1つだけ有料のアプリもありますが、それ以外は無料で存分に機能を使用出来ます。興味が湧けば一度使ってみてください。
では、早速見ていきましょう
臨床に役立つアプリ5選
ヤクチエ添付文書
これは薬剤の添付文書を調べるためのアプリです。同じことができるアプリはいくつかあるのですが、
・オフラインで使用でき、動作がはやいこと
・検索で最初の数文字だけで一致薬剤のリストが表示されること
・機能がシンプルであること
以上のような点から、普段の診療では使用頻度はかなり高いです。特に研修医1年目だと、薬剤名を調べるためにかける時間は非常に多いと思います。
インターネットでの検索でも良いのですが、オフラインになると格段にストレスが減ったので、ぜひ使ってほしいアプリです。
isho.jp M2+ Launcher
この2つは医学書用の電子書籍リーダーです。教科書は紙派だ、という方にも一部の書籍に関しては電子版がおすすめです。
どういった書籍を電子版にしたほうが良いのか。代表的なものは抗菌薬本で、すべて覚えておくことは難しいが、使用頻度の高い教科書です。
普段の病棟でも、救急外来でも抗菌薬選択に関しては、ある程度答えは決まっています。
しかし、何gで開始するのか、何回で行くのか、何と混合するのかなど必要な知識は多く、ネットで検索しても添付文書等が先に出てきてしまい、具体的な使用方法を見つけるのに時間がかかってしまいます。
そのストレスを減らすためにも、すぐに検索できるように電子版で辞書的なものは持っておくと良いです。
なら紙の本を持ち歩けばいい、と思うかもしれませんが、たくさんの教科書を常に持ち歩くのは非現実的ですし、電子版であれば、検索ページにすぐに飛べますので、必要な情報に簡単にアクセスできます。
書籍を購入する必要はありますが、一度購入してしまえば業務効率は格段に上がります。もちろんオフラインでの使用も出来ます。
2つのアプリは会社が違うだけで、どちらも電子書籍リーダーとしては優秀です。M2+ Launcherは、CCrの計算ツールなども最初から入ってるので、そこだけ少し便利かもしれません。
HOKUTO(ホクト) 医師向け医療ガイドライン、薬辞典
今初期研修中の方なら、ホクトレジデントというサイトを聞いたことがあるかもしれません。
私も、初期研修のマッチングに関する具体的な情報を閲覧できるので、自分の希望に合う初期研修病院を探すのに重宝しました。
そのホクトレジデントの会社が、同じように医療者向けに様々な情報の提供をしてくれているのが、このアプリです。
このアプリがいいのは、情報の幅が広い点です。
ガイドライン、薬剤、論文検索、スコアリングや計算、抗菌薬の実際の投与量などをすぐに参照することが出来ます。
例えば、国試でもよく出てくるA-DROPスコアならこんな感じで当てはまる項目だけタップすると自動でスコアリングしてくれます。
たくさんアプリを入れるより、一つで完結したいならこのアプリ1択でしょう。
紹介キャンペーンでアマゾンギフト券がお互いにもらえるので、よければ紹介コードをお使いください。
招待コード「RNHUQ」
ヒューマン・アナトミー・アトラス 2021
これは、解剖を確認するためのアプリです。医学生の頃から使っている人もいるかと思います。
これまでのアプリよりは使用頻度は下がると思いますが、外科系のローテートのときは割と重宝します。
どの程度の深さにどの組織があるのかを確認できたり、筋肉の作用を実際にビジュアル的に認識できたりと、解剖が重要な場面では重宝します。
はじめは、やや使い方がわかりにくい部分もあるのでそこだけ少しマイナスポイントです。
あと、このアプリだけ有料で、普段は1500円位します。定期的に開催されるセールでは300円程度と格段に安くなるので、タイミングを見計らって購入しておいてもいいかもしれません。
DeepL翻訳
非常に優秀な翻訳サイトです。アプリもあるのですが、使い勝手の問題でインターネットからアクセスするのがおすすめです。
初期研修でも抄読会で論文をまとめないといけない場合や、自分の興味ある分野の論文を読んでみようと思うかもしれません。
そのときに日本語より英語論文の方が情報の量、質ともに上なのは間違いないのですが、英語論文を読もうと思うと非常にハードルが高くなってしまいます。
私も、調べたいことがあっても英語を時間をかけて翻訳するのは面倒、と思ってしまうタイプなのですが、このDeepL翻訳を知ってからはそのハードルが下がりました。
というのも、論文をそのまま日本語で読めてしまうくらいの感覚になるほど精度が高いからです。
無料だと一度には5000文字までしか翻訳できませんが、回数には制限がないので無料のままでも十分に使えます。
面倒なことこそ効率を上げるツールを知っているだけでストレスが格段に下がるので、非常におすすめです。
後期研修研究所、ホクトレジデント
最後にアプリではないのですが、情報収集に優秀なサイトを2つ紹介します。
この2つは(たぶん)別な運営機関によるものなのですが、コンセプトは似ているのでまとめて紹介させてください。
先程も紹介しましたが、ホクトレジデントは医学生向けの初期研修先の情報まとめサイトです。口コミも多数あり、情報量、質ともに高めです。
後期研修研究所はその名の通り後期研修先の情報のまとめサイトです。わたしの体感としてはホクトレジデントより認知度は低く、そのせいか情報もまだまだ少ないような気はします。
ただ、こういうサイトは口コミでの情報提供もあってこそなので、認知度が高まれば、これから徐々に良くなっていくと思います。
初期研修ももちろん重要ですが、後期研修はより長い期間の医師人生を左右するので、情報の重要性は計り知れません。
また、後期研修開始後も、自身の病院の働き方や給与に不満があるときに、比較対象が多いほど声をあげやすくなるなど、情報が多いことによるメリットもあります。
そのためにも情報が洗練されることが望ましいと思ったので、紹介させていただきました。
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まとめ
アプリを駆使して、効率よく業務をすすめることは自身のQOMLのためにも非常に重要です。
知識や技術の習得は効率を求めすぎずじっくりやる、というのは重要なことです。しかし、情報の収集に関しては速いほうがいいのは確かです。
情報収集にかけていた時間を、その他に分配出来るだけで、人と差がつきます。
この記事が少しでもその助けになれば幸いです。
今回紹介したアプリ以外にもこんなアプリがあるよ、というのがあればコメントやツイッターのリプなどで返信くださるとありがたいです。
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